拡大写本って? 


拡大写本って?
 「拡大写本」とは拡大鏡やレンズを使っても通常の文字を読むことが著しく困難な、視覚障害
 を持つ弱視の方達が楽に読める様に、既存の本を読みやすい大きな文字に書き直して作ら
 れた本のことで、読みやすさ、使いやすさも考慮しつつ、原本のイメージを損なわないように
 作成する事が必要です。「あじさい」では1982年の活動開始以来、弱視の児童生徒さん
 向けの児童書の拡大写本を製作してきました。

拡大コピーではいけないの?
 「文字が見えにくいのであれば、拡大コピーで大きくすれば良いのではないか」と考える方は
 多いと思います。拡大すれば文字は大きくなります。例えば、10ポイントの文字を2倍に拡大
 すると20ポイントの大きさになりますが、字と字の隙間や行間も大きくなってしまいます。

 視力0.1前後の弱視児童の場合、見やすく解り易い文字は、22〜26ポイント程度の大きさが
 必要であると言われています。つまり、見やすく読みやすい文字の大きさは通常の2倍以上
 と言うことになってしまいます。
 そうすると、例えばB5版の原本は「拡大本」にすると、面積が4倍、新聞紙片面程度の大き
 さになってしまいます。これでは、読むことも持ち運ぶことも難しくなります。 そこで文字だけ
 を大きくする拡大写本の作業が必要になってくるわけです。

 【国立特別支援教育総合研究所「プロジェクト研究報告書C−43」より許可を頂き抜粋】

なぜ、手書きなの?
 原稿をパソコンで作る方法もありますが、「あじさい」では温かさが感じられ、目にやさしく読
 みやすい手書きにこだわって製作を行っています。

 弱視の子供達は一人ひとり見え方が違います。拡大写本には一人ひとりのニーズに合わせ
 てオーダーメイドされたものと、標準的な規格に基づいて作られたものがあります。

 「あじさい」発足当時は一冊ずつ文字の大きさを先生と打ち合わせながら作ってきましたが、
 最近では「あじさい」独自で作った下敷き(マス目は文字の大きさにして26〜28ポイント程度
 で、行間も必要最小限の幅に作り、振り仮名もはっきり大きく読めるもの)を使用して手書き
 で拡大写本し、製本しています。生徒さんからは読みやすいと好評です。

 手書きであれば皆で分担して一冊の本を仕上げる事が出来、特定の人に負担がかからな
 いのも良い点です。

(画像クリックで拡大表示)

【表紙】 <左>拡大写本(B5サイズ:182×257o)
 <右>原本(128×188o)

 <上>拡大写本
<下> 原本

『マジック・ツリーハウス1 恐竜の谷の大冒険』

作/メアリー・ポープ・オズボーン
訳/食野雅子
イラスト/甘子彩菜
出版社/株式会社KADOKAWA


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